* 第2日 データベースとSQL実習 [#fb92a6a9]
* 第1日 データベースとSQL実習 [#fb92a6a9]

** 目次 [#k7667d79]

#contents

** データベースの準備 [#fb676334]

*** 「SQLの窓」のインストール [#d26eab9f]
+ 「SQLの窓」をダウンロードする。
-- http://vilab.org/summer/winofsql15.lzh
+ 東京の郵便番号データをダウンロードし、Excelで内容を確認する。
-- http://vilab.org/summer/ziptokyo.xls 
+ 「SQLの窓」展開したフォルダの中の db.html をダブルクリックして起動する。
-- winofsql15 の下の db.html
+ 「参照...」ボタンを押して、データベースとして ziptokyo.xls を読み込む。
+ 「select *」ボタンを押して、データベースの内容を確認する。

*** Accessでの方法 [#j2df84a3]
- AccessでSQLを使う方法
-- http://www.pursue.ne.jp/jouhousyo/SQLDoc/try.htm
-- Excelのファイルを読み込むには、「インポート」する。

*** テーブルの設計 [#q1084134]

関係データベースは、「テーブル」(表)から構成されている。テーブルには「カラム」または「フィールド」と呼ばれる縦の欄(項目)があり、ひとつひとつのデータは横一列の「レコード」(行)として並ぶ。

今回は以下のようなテーブルを作る。「旧番号」「新番号」「都道府県名」などの欄がカラムであり、「060, 0600041, 北海道, 札幌市中央区, 大通東」のようなひとまとまりのデータがレコードである。

|旧番号|新番号 |都道府県名|市区郡町村名    |町村字名|h
|060   |0600041|北海道    |札幌市中央区    |大通東  |
|154   |1540002|東京都    |世田谷区        |下馬    |
|468   |4680039|愛知県    |名古屋市天白区  |西入町  |
|90718 |9071801|沖縄県    |八重山郡与那国町|与那国  |

テーブルの設計ではカラム(各欄)の型を定義する。「型」というのは、そのカラムに入るデータの形式のことである。テーブルの設計はデータベース構築の肝なので、興味があれば「正規化」と呼ばれるデータベースの論理設計手法を勉強してみてください。

|zipcode|>|>||h
|名称  |内容        |型  |属性|h
|oldzip|旧番号      |text||
|newzip|新番号      |text|空欄不可|
|pref  |都道府県名  |text||
|city  |市区郡町村名|text||
|addr  |町字名      |text|空欄不可|


** SQLによるテーブル操作 [#w2572425]

「SQLの窓」では、Excelのワークシート名をworksheetとすると、テーブル名は ''[worksheet$]'' で参照する。この郵便番号データベースの例だと、''zipcodeのかわりに [zipcode$]''と書く必要がある。

*** テーブルの作成(省略) [#mf8a134a]

>''【基本構文】 create table テーブル名 (カラム名1 カラム型1, カラム名2 カラム型2, ...);''
<

*** テーブルの削除(省略) [#if319704]

>''【基本構文】 drop table テーブル名; ''
<

*** データを表示する(射影演算) - SELECT文 [#d7374145]

>''【基本構文】 select フィールド名 from テーブル名 ; ''
<

+ 前項で登録したデータを表示してみる。テーブルからレコードを取り出すには、「セレクト(SELECT)文」を使う。
+ 郵便番号と都道府県のみ選択して表示する。
 select newzip,pref from zipcode;
-- 「SQLの窓」では
 select newzip,pref from [zipcode$];
とすること。
+ すべてのフィールドを表示する場合は、*記号で代用できる。
 select * from zipcode;

** データの検索 [#n67ab6f2]

テーブル操作のSQL文を使ってみる。データベースの肝の部分。 

*** データを検索する(選択演算) - WHERE句 [#ha95a36d]

テーブルからデータ(レコード)を検索するには 「セレクト(SELECT)文」を使う。WHERE句で条件文をしているすることにより、条件にマッチするデータのみを表示できる。
>''【基本構文】 select フィールド名 from テーブル名 where 条件式 ; ''
<
複数の行に分けて書くこともできる。
 select フィールド名
 from テーブル名
 where 条件式 ; 

+ 古い郵便番号が「113」の、すべてのフィールドを表示する。(「SQLの窓」の場合、数字の '' はつけないほうがいいかも)
 select * from zipcode where oldzip='113' ;
+ 市区名が「世田谷区」の、新番号と町村名を表示する。
 select newzip,addr
 from zipcode
 where city='世田谷区' ;
+ 以下のようにすると、条件にマッチするレコードの件数が分かる。
 select count(*)
 from zipcode
 where city='国分寺市' ;
+ 以下のように「リミット(LIMIT)句」を使うと、表示する件数を限定できる。 県名が「新宿区」の、すべてのフィールドを、50件表示する。(「SQLの窓」の場合、limitは使えないかも)
 select *
 from zipcode
 where city='新宿区'
 limit 50;

*** ちょっと高度な検索 [#nc9a293c]

以下のSQLを理解し、結果を記録してください。

+ 市区郡町村名が「渋谷区」 または 「文京区」
 select *
 from zipcode
 where city='渋谷区' or city='新宿区' ;
+ 市区郡町村名に「島」が含まれる(likeは文字列比較、%はワイルドカード)
 select *
 from zipcode
 where city like '%島%';
+ 市区郡町村名が「中央区」 かつ 市区郡町村名が「日本橋」で始まる。(「SQLの窓」の場合、'%日本橋%'でないと結果が出ないかも)
 select *
 from zipcode
 where city='中央区' and addr like '日本橋%' ;

*** 課題1 [#ebc256e8]

以下の検索をするSQL文と、検索結果(長い場合は抜粋)を求めなさい。

+ 「東京都町田市」の郵便番号の一覧を検索しなさい。
+ 「東京都町田市玉川学園」の郵便番号を検索しなさい。
+ 旧郵便番号が「132」だった地区の住所を検索しなさい。
+ 町字名(addr)に、自分の好きな文字列が入っている地名の一覧を検索しなさい。
+ 住所のどこかに「城」の入っている地名の一覧を検索しなさい。

** データの挿入 - INSERT文 [#f3fa6961]
**データの挿入・削除・更新 [#z8906ac9]

*** データの挿入 - INSERT文 [#f3fa6961]

テーブルにデータ(レコード)を作成するには 「インサート(INSERT)文」を使う。
>''【基本構文】 insert into テーブル名 (カラム名1, カラム名2, ...) values (カラム値1, カラム値2, ...); ''
<
 insert into zipcode
   (oldzip,newzip,pref,city,addr)
  values('060','0600041','北海道','札幌市中央区','大通東');

*** データの削除 - DELETE文 [#q3239d37]

テーブルにデータ(レコード)を削除するには 「デリート(DELETE)文」を使う。
>''【基本構文】 delete from テーブル名 where 条件式; ''
<

*** データの更新 - UPDATE文 [#e6ec8966]

データ(レコード)を一括更新するには 「アップデート(UPDATE)文」を使う。
>''【基本構文】 update テーブル名 set フィールド名=値 where 条件式; ''
<

*** 課題2 [#fe4e92fa]

- 教科書問7の表をダウンロードし、Excelで内容を確認する。
-- http://vilab.org/summer/bookq7.xls

+ INSERT文でデータを挿入して「商品」表を完成させる。下記は既に入っているシャンプーの例である。全部挿入したら select * でテーブル全体を表示させる。
 insert into [商品$]
 (商品コード,商品名,単価)
 values('A5023','シャンプー',500);
+ INSERT文でデータを挿入して「販売」表を完成させる。全部挿入したら select * でテーブル全体を表示させる。

** テーブルの結合(結合演算) [#yd6a2a91]

データベースを結合するJOIN演算は、where句で複数のテーブルの結合するフィールドを = で並べることでできる。
>''【基本構文】 select フィールド名 from テーブル名1,テーブル名2,... where テーブル名1.フィールド名=テーブル名2.フィールド名,... ; ''
<
 select 商品名,販売数量 from [商品$],[販売$]
 where [商品$].商品コード=[販売$].商品コード

selectのフィールド名の指定が、どのテーブルのものか紛らわしくなるときは(特に「SQLの窓」はバカなので)、「テーブル名.フィールド名」と指定しなければならない。
 select [商品$].商品名コード,単価 from [商品$],[販売$]
 where [商品$].商品コード=[販売$].商品コード

*** 課題3 [#eb38dc17]

+ 下記のSQL文を実行して、結合演算について理解しなさい。
 select [商品$].商品コード,商品名,販売数量 from [商品$],[販売$]
 where [商品$].商品コード=[販売$].商品コード
+ 教科書問7のSQLを「SQLの窓」のために書き直すと以下のようになる。実行してなぜこのようになるのか動作を理解しなさい。
 select [商品$].商品コード,SUM(単価*販売数量)
 from [商品$],[販売$]
 where [商品$].商品コード=[販売$].商品コード
 group by [商品$].商品コード
 order by SUM(単価*販売数量)
+ 上記を応用して、売上を得意先別にまとめるSQLを作成して検索しなさい。

** 課題の提出について [#ncb396f7]

- 課題1〜課題3を解いたら、解答のSQLと出力結果を、私にメールしてください。
- 長い出力結果は、最初の1行、最後の1行、行数でいいです。
 hi-shiozawa(at)engs.tamagawa.ac.jp
-- ↑ (at)を半角文字(@)にしないと送れません。


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